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『どもりについて~その2~』の続きです。
『どもりについて~その1~』から続いています。


関わり方を考え直そう、と決めて実際にやったことは、実はそんなに大きなことではなく。
ただ、もっとハルに分かりやすいように愛情を伝えるようにし、何かを説得したり教えたりするときは、口調をもっともっと優しくゆっくりにして、伝わったことをひとつひとつ確認し、その都度、誉めて、ありがとうと言い、大好きだよとじっくり愛情を伝えるようにしただけ。

結局、やっていることは今までと同じなのだけど、ひとつひとつのステップをゆっくり行い、その都度立ち止まってハルと確認しあうような感じ。
今までも、ハルは私のペースについてきていたし、それで理解も納得もしてくれていたのだけど、それは本来の3歳児のスピードではなかったのだと思う。
一旦ペースを落として、ハルの心をリラックスさせよう、と決めた。


技術的なことについては、一切なにもせず。
ただ、既によく使う言葉「おとうさん、おかあさん、ハルくん、行く、」などが言えなくなってしまっていて、詰まりやすい言葉が増えてゆくと、そのうちに話すことが辛くなってきたようで、ほとんど話さなくなってしまった。
何かあっても「ん、ん、ん」と指差すだけで、話そうとしない。
あんなによく話す子供だったのに。

ある時、「今日は誰とお風呂に入る?」と聞くと、私を指差して「こ、このひと」 と言った。
胸がつぶれそうに辛かった。
「おかあさん」と言えないことは、ハルにとっても辛いことに違いない。

一緒にお風呂に入って、そっと聞いてみた。
「ハルくん、おとうさんとおかあさんって、色んな言い方があるの。パパ、ママでもいいし、ダディとかマミーって言う人もいるしね。もっと他の言い方が良ければ、他の国の呼び方も調べてみてもいいよ。いい機会だし、そういうのも楽しいかもしれないねー。それとも、ハルくんの呼びやすい呼び方を考えてもいいね。それも楽しいかも」

ハルはしばらく考えて、「パパ、ママにする」 と答えた。

同じように、「おやすみ」も言えなくなったので、「グンナイ」とか「良い夢を~」に変えた。(こういうのは一度聞いただけでスラスラ言えるのだから、技術的な問題ではない)
ハルが「グンナイ~」と言うと、私もカブトも「あはは!グンナイ!」と言うので、ハルも笑う。
「おはよう」と言わずに「グッモーニン」と言うと、近所の人たちも「うわー!すごいね!」と笑って誉めてくれるので、ハルも嬉しそう。

言いにくい言葉は言わなくていい。言葉って便利なもので、色んな言い方がある。色んな国の言葉もある。
アタマの体操と考えて、色んな言いやすい言葉を探そう。
語彙が増えると思えばいいじゃない。
技術的な問題じゃないのだから、言いにくい言葉を話すための努力はいらない。
言葉を増やして、うまくかわしていくのもいい勉強。

そして今回、意外なところで活躍したのが、ハンドサイン。
赤ちゃんの頃にベビーサインの存在を知って、私も仕事で手話を少しだけ勉強していたこともあり、いくつかのサインをハルに見せていたのでした。
でもそれは、ほんの他愛もないもの。「おいしい」「きれい」「だいすき」。
実生活に使えるようなものではないけれど、「おかあさん」が言えなくなり、何も言葉を発しなくなったハルに、「ハルくん、大好きよ」と話しかけると、黙って「だいすき」のハンドサインで返してくれました。
それは、苦しいハルの心が、出口を見つけた瞬間でした。

いいよ、いくらでも方法はある。
伝えたいことを伝える方法は、まだまだたくさんある。
心がゆっくりほぐれるまで、ゲームと思って色々試してみよう。
人に伝えられないのって辛いもんね。やりやすい方法をとればいい。
伝達手段は、たくさん知っていて損はない。

こうして、アタマの体操の日々が始まりました。



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