「リハビリ。」のつづきです。


「別に歩くのが遅れるくらいいいんじゃない?」と思う人もいると思う。
確かにそこだけを見れば、そうらしい。
でも、赤ちゃんの発達というのは、運動面と精神面が連動しているらしい。だから運動面の発達というのも大切らしい。
そしてもうひとつ。
足首がやわらかいために変な歩き方をしていると、足首が変な方向に曲がった状態で成長したり、足の大きさが左右で変わったりしてくる。そのまま成長すると、大きくなって走れなかったり、他の関節などに影響したりもしてくる。
実際ハルは、すでに左右の足の大きさに違いが出てき始めていました。

さらに、筋低緊張のうしろに何かの病気が隠れていた場合を考えても、やはりリハビリで運動面の発達を進めながら、どこに問題があるのかを見るためでもありました。
病気があるのかないのかを診断するのは、1歳の時点では無理。
ならば、まずは今できることをやる。

発達外来の先生が、「先生、私としてはすぐにでも始めたいです」と話したときに驚いたのは書いたけれど。
先生がそう言ったわけではないけれど、実際は、リハビリに難色を示すお母さんたちがとても多いらしい。
ちょっと調べるとごそごそ出てくるが、たとえば掲示板やお悩み相談などのサイトに行けば、「先生からリハビリや療育を勧められました。ショックです。同じような方で、結局なんともなかったという方いらっしゃいますか?」みたいな書き込みがたくさん出てくる。

ショックだと思う。驚くだろうし、悲しくもなると思う。
でも、「私は自分の子を信じて、発達を待ちたいです」という言葉はきれいではあるが、現実を見ていない。
「私の子はなんともない、なんでもない、ちょっと発達が遅いだけ」と思いたい気持ちは分かる。でも、それでは先に進まない。
本当に子供に必要なことは何か。
泣いているヒマはない。落ち込んでるヒマもない。まだ分からない『うしろに隠れているかもしれない病気』のことをあれこれ考えても進まない。
・・・・・なんだけど、やはりすぐには受け入れられない、というのが現実。

だから先生はおそらく、「1歳半までに歩かなければ」という猶予を与え、その間に私の心が決まることを考えたのだと思う。
でも私は「むしろすぐに!」と言ったので、先生は驚いたと同時に、ほっとした表情も見せた。


ハルは正期産ではあったけれど、37週0日と早めに生まれたこともあり、継続して医大の発達外来でチェックできていたから、早めに気づくことができた。
せっかく早めに気づけたのなら、早めに対応したい。


で、通ってみたら。


ハルはもともと人が好き。お出かけが好き。変化を楽しむことができる。
ということもあり、たくさんのおもちゃや遊具があって、他の赤ちゃんや子供もいるリハビリ室がすぐに好きになり、毎月楽しく通うようになった。
私たち親も、練習方法などを教えてもらうことができたので、家での練習のコツをつかむことができ、すごく助かった。
友人たちは、「毎月大変だね」と言ってくれたが、私とハルにとっては、『楽しいお出かけ』だったし、この1ヶ月の練習の成果を先生に見てもらえる『お披露目』でもあったので、とても楽しかった。

驚いたことに、ハルは1回目のリハビリで突然立ち上がり、毎月なにかしらの成長を見せてくれた。

そして、1歳半を迎えずして、歩くことができるようになった。



1歳半健診で発達外来の先生に「歩けるようになりました!」と報告したら、先生もとても喜んでくれた。
本人のがんばりと、本人の発達の波と、リハビリが上手く合ったんでしょうね、と言ってくれた。
多分、リハビリに通ってなかったら、こんなに早く歩けるようにはなってなかったと思うし、私自身、もっと精神的にきつかったと思う。


そして。
先日の健診にて、先生から「そろそろリハビリは卒業してもいいかな」と言われました。
リハビリの先生やPTの先生からも卒業を提案され、晴れて年明けのリハビリで、卒業する方向になりました。
嬉しいけれど、ずっと支えてきてくれた先生たちに会えなくなるのが寂しいくらい。

いい先生たちに恵まれたおかげで、この1年はあっという間でした。
「ちょうど1歳からリハビリ始めて、2歳で卒業が決まりましたね!」と先生に言われて、「えっ、そんなに通ってたっけ」と思うほどに、あっという間だったし、苦でもなかった。


多分、おそらく、という条件はつくけれど、多分ハルは、「ただ単にとてもとても体がやわらかい子」であるらしいです。
まあ、もっと大きくならないと分からない病気は山ほどあるので分からないけれど、それはどの子も同じ。
いつも歩けなくて置いてけぼりをくらってたお友達とも、今は一緒に歩いて遊べるようになったのが、私としては一番嬉しい。


ずっとここには書いていなかったけれど、ひと段落ついたので、いつか誰かの参考になればと思い、書き残すことにしました。
リハビリ中に書かなかったのは、前に進むときに、余計な言葉を聞きたくなかったから。
「きっと大丈夫だよ」という言葉すら、聞きたくない。そういう気持ちを今回知りました。



リハビリ室には、本当に色んな子が通ってきていました。
それはここでは書ききれないほどに、私に色んなことを考えさせてくれました。
そして、その子を支えているお母さんたちの姿にも。

あるとき聞こえてきた会話。
「先生、この装具はいつまでつけていることになりますか?」
「それはどこを目指すかによります。歩ければいいのか、きれいに歩けるようになりたいのか、あるいは走れるようになりたいのか・・・」

歩ければいいのか、きれいに歩けるようになりたいか、それとも走るところまでいきたいか・・・。



またあるときの会話。
「先生、毎日マッサージしてたら、関節がここまで曲がるようになりました」
「すごいね!がんばってるねえ!」

大きな子を、バギーからリハビリ室までお姫様抱っこで運ぶ、小柄なお母さん。
ときにはお母さんに代わって、ふうふう言いながら連れてくる、おじいちゃんおばあちゃん。
仕事を休んできている、お父さん。



私たちは一足先に卒業するけれど。
そこで出会った子供たち、お母さんたち、みんな。ずっと応援しています。










スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://risuco.blog94.fc2.com/tb.php/2907-c80e4570